FX(外国為替証拠金取引)のシンプルな取引方法(前編)|為替相場の特徴・戦略をまとめておく

2021年10月21日
取引方法
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今回は、FXの取引方法についての記事を前・後編に分けて書きたいと思います。まずは為替相場の分析をもとに、ドル円相場の今後の展望を解説します。そして、実際に私が行っている具体的な取引方法をお伝えします。

為替レートの予測

為替レートの予測は難しいですが、下記2点での分析が有効だと考えます。

  1. ①二国間の実質金利差によって分析
  2. 購買力平価によって分析

①実質金利差

まず日米を例にとって、実質金利差とドル円の為替レートの相関性をチャートで確認してみます。ちなみに実質金利とは、名目金利からインフレ率を引いたものです。

s-日米金利差

このチャートを見ると過去15年にわたって、かなり連動していることがわかります。資産の増加を目指せば、金利の高い通貨に資金が移動していくのは当然ですよね。

②購買力平価

次に、購買力平価とドル円の為替レートの相関性をチャートで確認してみます。

s-購買力平価

変動相場制に移行した1973年から2021年までのチャートになります。円高にシフトしながら、2000年あたりまでは輸出物価購買力平価と強い関連がみられます。それ以降は企業物価購買力平価に倣っている感じでしょうか。また直近10年では、購買力平価はどれも下げ止まりを見せ、ほぼ横ばいといった感じです。

※購買力平価とは?
為替レートは通貨の交換レートですから、二国間の経済状況の差(購買力の差)を反映すると考えられます。
モノやサービスが自由に貿易される条件の下であれば、ある商品の価格はひとつに決まり(一物一価の法則)二国間で同じ価格になるようにレートが調整されていくという考え方です。

ドル円相場の展望

実質金利と購買力平価に為替レートが追従していることを、過去の値動きから読み取ることができました。では実際にFXで取引を行う際、ドル円は今後どのような値動きになると、予測したらよいでしょうか?

まず、実質金利差による資金の移動が、為替変動の原動力として、時に強いトレンドを発生させるでしょう。しかし、購買力平価は下げ止まりを見せて横ばいで推移していることから、トレンドはレンジ内の動きに留まると考えます。ドル円チャートを長期的なスパンで確認すると、2000年ごろから変動幅(ボラティリティ)が縮小し、60円程度の値幅でレンジが続いているとの見方ができます。

s-ドル円レート

このようなドル円の相場の変化は何が原因でしょうか?理由としては、世界経済のグローバル化が進んでいることが大きな要因だと思います。日本においても、企業の海外進出による現地生産比率の高まりにより、円安がメリットばかりとは言えなくなっています。通貨の価値は、高すぎるのも低すぎるのも都合が悪くなっているのです。

加えて、各国の貿易不均衡に対する政治的な影響も考えられます。かつて1985年プラザ合意で、ドル防衛のための円高ドル安誘導がありましたし、逆に1995年には日米欧協調介入による円安ドル高への誘導もありました。近年では東日本大震災の際も、先進7カ国(G7)で協調介入を行っています。このように政治的な為替への介入によって、通貨の過度の偏りは今後も是正されるとみて良いでしょう。結果としてドル円の為替は、ボラティリティの小さいレンジ相場が継続されると考えます。

FX戦略

将来的なドル円の見通しはレンジ相場であると予測を立てました。では、MT4の月足チャートを使ってより具体的な戦略を考えます。過去20年間の最高値(135円)と最安値(75円)、二つの価格の中心値(105円)に水平線を引きました。

ドル円MT4

チャートを見て気づくのが、レートが何度も中心値の105円付近に集まっていることです。これは、二国間の購買力が均衡しているレートが、1ドル=105円付近ということかもしれません。売買戦略としては、中心レート105円付近への収斂を想定して、105円より高ければ売り注文、安ければ買い注文を出して利益を狙います。

しかし20年間の幅の広いレンジ内で、ピンポイントでエントリーを探るのは困難です。仮に90円で買いを入れたとしても、レンジ下限の75円まで下値余地があり、中心値への収斂が起こらず長期間大きな含み損を抱えるケースも想定されます。そこでピンポイントではなく、ゾーンで売買を繰り返す手法があります。それが、リピート注文という方法になります。

リピート注文とは?

リピート注文とは、一定の間隔にイフダン注文を並べておいて、決済されたら同じレートに再びイフダン注文をリピートする、というやり方です。下の図を見てもらえば分かりやすいかと思います。

リピート注文図

※イフダン(IFDONE)注文とは、新規注文と決済注文を同時に発注する方法のことです。例えば、「(IF)1ドル100円になったら買って、(DONE)その後101円になったら売る」といった感じで、新規注文に対して決済注文を予約しておくことができます。

下記チャート画像のように、75円から105円の間では買いのリピート注文を、105円から135円の間には売りのリピート注文を設定して、ゾーンの中で細かく利益を拾っていきます。

買いゾーン売りゾーン

ちなみに下記の書籍は、私がリピート注文でFXを始めるきっかけとなった本です。
どちらの本もマネースクエアの自動売買「トラリピ」の宣伝が強い内容ではありますが、リピート注文の仕組みを理解する上で役に立ちましたので紹介しておきます。

まとめ

今回の記事では、為替相場の分析からFXの取引方法までを解説しました。要点をまとめると下記になります。

  • 為替相場の長期的な変動は、通貨ペア二国間の実質金利差と購買力平価によって分析される
  • ドル円相場の展望は、ボラティリティの低下とレンジ相場が継続する
  • ドル円の売買戦略は、75円から135円のレンジ帯にリピート注文を設定して利益を狙う

今回はドル円を例にして解説しましたが、私自身はドル円での取引は行っていません。現在のドル円レートでは売りの戦略になるため、スワップポイントの支払いが発生してしまうからです。長期間ポジションを保有するリピート注文では気を付けるべきポイントです。

次回の記事を後編として、実際に運用している通貨ペアと、リピート注文の具体的な設定方法について説明したいと思います。

FX(外国為替証拠金取引)のシンプルな取引方法(後編)|リピート注文の設定方法をまとめておく

この記事は前・後編2回に分けての記事になりますので、前編をご覧になっていない方は、まずこちらをお読みください。...

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あおなみ
Author: あおなみ
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